睡眠歯科

睡眠時の歯ぎしり

歯ぎしりは自分で自覚している人もいれば、自分で全く気がついてない場合も結構あります。

歯ぎしりというと、歯をギリギリこすり合わせるイメージがあるかもしれませんが、音がしない歯ぎしりもあります。
この場合は本人のみならず周囲の人にも気づかれにくいため、放置されて様々なトラブルの原因になることもあるので要注意です。

歯ぎしりや食いしばりをすると、食事で噛むときにかかる力の数倍の力がかかり続けます。
睡眠中の歯ぎしりや噛みしめは、歯がすり減る、歯が欠ける、被せたものが壊れるなどのほか、歯周病の悪化や顎関節症の原因になります。

歯や顎関節を守るためにマウスピース(ナイトガード、スプリント)による治療を行います

睡眠時無呼吸症

睡眠中に喉の周りの筋肉が緩んで気道が狭くなり、呼吸の時にいびきをかきます。
気道がさらに狭くなると呼吸が止まります。

睡眠中に呼吸が止まる時間や頻度が多くなると、深い眠りができずに、寝起きが悪くなったり、日中に眠気や集中力が欠如するなどの症状が出ます。
このような病気を睡眠時無呼吸症といい、いびきは無呼吸の前症状とされます。

さまざまな事故の引き金になっていることが分かってきて、社会的にも問題になっています。
 (読売新聞 2003年3月6日より)

また、高血圧症や不整脈、心筋梗塞、脳血管障害、糖尿病などに悪影響を及ぼします。

睡眠時無呼吸症の中でも、体重が大きい、扁桃腺が大きい、顎が小さいことなどが原因で、
喉(のど)の気道が狭くなっている場合を閉塞型睡眠時無呼吸症といいます。
これとは別に、脳幹から呼吸筋への指令の異常が原因となっているものを中枢型睡眠時無呼吸症といいます。
無呼吸症の9割以上の方が閉塞型で、歯科で対応できるのも閉塞型睡眠時無呼吸症です。

スリープスプリント治療

医療機関にて睡眠時無呼吸症の診断を受けられた方に対して、
マウスピース(スリープスプリント)による治療を行います。

※必ず医科からの照会状(マウスピース適応との診断書)が必要です

マウスピース治療は、睡眠検査の結果が、中等度以下の閉塞型睡眠時無呼吸症の患者さんを対象に行います。お口の中の状態によっては適応できない場合があります。

下あごを前方に突き出した状態で上下のあごを固定する装置

仰向けで寝ているときに舌やのどちんこを前方に引き出して、
気道がつぶれないようにします。

寝ている間だけつける、取り外し可能な装置です。
効きやすい方と効きにくい方がいます。

マウスピースによる治療の条件

  • むし歯の治療が終わっている、歯周病が落ち着いていること
  • 顎の状態や痛みが落ち着いていること
  • マウスピース装着に必要な歯が残っていること